2017年1月28日土曜日

ランクルのサイドブレーキ

ランドクルーザーのサイドブレーキ、クソです。
融雪剤の影響がない非降雪地域で走行してる方々は関係ないと思います。

ランクル70、80、90、100、200・・・設計ミスなんじゃないかってくらいサイドブレーキ固着します。

ランクルが車検で入庫したら、まず灯火類の点検ではなく、サイドブレーキの点検です。
ベルクランクの支点がさびて動かなくなります。


北海道は、サイドブレーキが凍って戻らなくなることがあるので、AT車に乗ってる人のほとんどはサイドブレーキを使いません。
MTの人もサイドブレーキを使わずにギヤをローかバックに入れて駐車する文化が根付いてます。
凍って戻らなくなったり、夏に本州で入れた軽油がタンク内で凍ってエンジンかからないとかマジ面倒です。

錆びて動かなくなったのは浸透剤スプレーして動くようになっても一過性の物なので、ベルクランクや支点になってるピンの交換で修理です。


部品交換して組み付けますが、PCD150なので、シューホールドスプリングが付けづらいです。

この修理をした後は、お客様へ、週イチでいいので、サイドブレーキ引いてくださいとお願いしてます。
じゃないと2年に1回は同じ作業しなくてはいけない感じです。

非降雪地域の方、極寒の北海道でサイドブレーキを使うのはやめましょう。
今どきな車は凍ることはほぼないですが、凍ったら気温低くて解けないですから、サイドブレーキは使わないで上げてください。

そんなどうでもいいお願いでした。

2017年1月17日火曜日

キャリートラック ヒーターモーター交換

DA63Tのキャリートラック、ヒーター使ったら音がうるさいと言われて入庫。
ヒーターのファンを強くするとガリガリ音が出るので、ヒーターのブロアモーターを交換です。
あっさり外れます。


ヒーターモーターのカプラー、ヒーターレジスターのカプラー、クラッチスイッチのカプラーを外してスペース作り、モーターを固定してるビス3本外します。

モーター本体を時計回りに回して外します。
あっさり外れるのですが、クラッチペダルがついてるパネルが邪魔で抜けてきません。
壊れた部品なので、壊して外すのは簡単ですが、新品の部品が入らないんですよね(笑)

あれ?外れないって思ったけど、過去の記憶がよみがえりました。
何度もこんな作業してます。
そんなに苦労した記憶がないから印象薄くすぐに思い出さないんです。
加齢の影響でしょうか?(笑)



ヒーターユニットを固定してるナットを2個外して、力技でユニットをずらしてスペースを作ります。
2~3cm浮かすだけで簡単に外れちゃいます。



新品のモーター取り付けて、配線戻して、ヒーターユニット固定したら終了です。

この時期、ヒーターモーターの交換は多いのですが、昨日作業したホンダバモスのヒーターモーターと同じ形じゃね?って思って、並べて記念撮影。



全く同じものでした(笑)
メーカーを超えた部品の共通化でコストダウンしてるですね。
DENSO製でしたので、ヒーターモーターありきの設計なんでしょうね。


2017年1月6日金曜日

アルファード オイル漏れ修理、ヘッドカバーパッキン交換

10系のアルファード、1MZのオイル漏れの修理です。
エンジンはV6で横置き、手前側のバンクのヘッドカバーは簡単にアクセスできますが、後ろ側のバンクはインマニを外さないとほとんど見えません。
プラグ交換ですらインマニを外します。

プラグ交換はインマニを外さずに無理矢理隙間からイグニッションコイルを抜き取って交換する方もいらっしゃるようですが、いずれにせよ時間と手間がかかるなら、邪魔な物を外しアクセスを容易にして作業のクォリティを上げた方がいいように思います。

1MZのインマニを外すのは、実際はそんな大変な作業ではないですが、エスティマやアルファードはカウルパネルがエンジン上部にかぶるようにせり出してるのもあり、奥側のスペースがないから面倒なんです。

この数年は、2代目のエスティマや初代アルファードが発売されて結構な年月が経ち、走行距離も多い車も多く、整備作業する機会が多くなったので、手慣れてきたのでインマニを外すことに抵抗感はなくなりました。

クーラントを抜き取り、エアクリーナーボックス、エアクリーナーとスロットル間のホース類を外します。
エンジン上部のカバーも取り外しましょう。
六角レンチを使用してナットを数個のほかに中央のトヨタマークがネジになってるので、無理矢理カバーを引っ張らずにトヨタマークを手で回して外しましょう。

インマニと繋がってるブローバイ関係のホースやバキュームホースを外し、エンジン中央のソレノイド2つをブラケットごと外します。

サージタンクの運転席側にブレーキのマスターバックのホースとアース線も忘れずに外しましょう。

サージタンクの裏の運転席側にステーがあります。
そこのボルトがこの作業の一番の鬼門です。

コイツです。
頭14mmのボルトでサージタンクを支えてます。
ボルトは見えません。
裏にソケットが入るほどのスペースはありません。
指先の感覚だけが頼りです。
ステーがコの字型になってるので、メガネレンチで回せるのは角度にして30度もないのではないでしょうか?
メガネレンチで地道に緩めてましたが、数年前に購入した工具で飛躍的に作業性を改善することができました。

この板ラチェットです。
ブルーポイントのものですが、この作業を何度かするなら買った方がいいです。

このボルト1本に相当苦労した方も多いと思います(笑)

あとサージタンク裏はスロットルバルブの近くにボルト1本、その横にパワステの高圧ホースを固定してるボルト1本です。

そして、エンジン中央部のインマニのフランジのボルト2本とナット2個外して、インマニを浮かせて、アース線の下の方にあるブローバイホースを外し、スペースがなくてホースバンドが外しにくいスロットル下部の冷却水のホースのホースバンドをズラしてホースを外します。

これでインマニが外れます。


ここまでは慣れればのんびり作業でも1時間かかりません。

ここからが意外と大変なんです。

ラジエーターのアッパーホースを外し、イグニッションコイルを外し、ヘッドカバーに固定されてるハーネスカバーを外せば、前側のヘッドカバーは外れます。

問題は後ろ側。
エンジンハーネスの束がヘッドカバーにナット止めされてて、長さに余裕がなくスペースができないので、インジェクターのカプラーやセンサー類、オルタネーターのカプラーとB端子を外します。
ホントはクランク角センサーやエアコンのマグネットクラッチのカプラーも外してハーネス丸ごとずらたい気分になるのですが、そこまでしなくてもヘッドカバーの脱着ができるくらいのスペースはできます。
そして、下からサージタンクを支えてたステー2本のボルトを外して、ステーを外します。
ここまでして、やっと後ろ側のヘッドカバーが外れます。
















ヘッドカバーを洗浄し、ヘッド側のパッキンの当り面をきれいにし、残ってる液体パッキンをそぎ落とし、新しいヘッドカバーパッキンを付けたヘッドカバーを取り付けます。

タイミングベルトカバーのすぐ後ろのカムホルダーの角とエンジン後ろ側(助手席側)のパッキン当たる面にある繋ぎ目に液体パッキンを塗ってから取り付けます。
パッキン側に塗るよりもエンジン側に塗った方が汚れなくて確実でいいと思います。
パッキンにオイルがつかないように注意しましょう。



ここまできたら、あとは逆の手順で復元するだけです。
やはり大変なのは、サージタンク裏のボルト・・・。
今回は、ステーごと外してるので、微妙に位置が合わなくて大変です。

下のボルトをステーが手で動き動かした位置で止まるような絶妙な締め加減で仮付けが大事です。

インマニのフランジのボルトナットを仮止め状態で、裏のステーはネジ数山分ボルトが入って締めてない状態で、インマニフランジのボルトナットを本締めしてから裏のステーを締めると楽ですね。

元通り復元できたら、クーラントを入れ、エンジンをかけて、クーラントのエア抜き、クーラントやエンジンオイルの漏れを確認して終了です。

なんだかんだで5時間くらいの作業でした。

それでは!