夏になると、増えてくるのがエアコンの修理。
色々ありますが、多いのはガス漏れ修理ですよね。
漏れが微量で一度ガスを補充すればシーズン乗り切れるとか、しばらく涼しいからと、修理せずに北海道の短い夏の期間に何度かのガス補充で済ませる方も多いですね。
長く乗るつもりの車じゃなければ、賛否はあるかと思いますが、修理するよりガス補充を繰り返した方が安かったりしますからね。
今回はしばらく涼しいとかそういうレベルではなく、ガスを入れたら入れたそばからシューっと音を立てて抜けます。
少しガスを入れて、抜けてる場所を確認します。
リヤエアコンの配管のリヤのタイヤハウス付近から。
パイプのジョイントを確認して、どこから外れるか確認すると、エンジンルームからリヤのタイヤハウスの後ろ側まで1本もの。
見ただけで知恵の輪状態ですんなり取り外せない予感。
そして、新品のパイプは1本10万円オーバー。
外して溶接するにしても多分イライラして途中を切り落としたくなるのは間違いない(笑)
そんな時に活躍するのが、ラインスプライス。
http://www.fushiman-trd.co.jp/products/pdf/line-splice.pdf
漏れてるところを切断して、これを使用してパイプを繋ぎ合わせれば修理完了。
エアコンのパイプ修理の概念が変わります!
ただ、使用条件が直線部分が51mm以上。
今回漏れてるところは、ちょうど曲がってるので使えません。
なので、直線部で切り落とし、溶接修理します。
腐食で穴が開いてます。
キレイにして溶接の準備します。
アルミの溶接は、溶接する周辺の油分や不純物をどれだけ落とせるかで結果が変わります。
パイプ内部に付着したオイルもブレーキクリーナーなどをこれでもかってくらい使って落とします。
溶接修理したところの写真撮り忘れたので、車に取り付けてから(笑)
切断したパイプをラインスプライスを使用して繋ぎ合わせます。
エアコンの高圧の圧力をこんなんで受け止められるのかよ?って不安になります(笑)
そして、真空引きをしても、真空にならないので、嫌な予感がし、試しにガスを少し入れてみました。
高圧パイプが漏れてたところのすぐ隣の低圧のパイプからも漏れてました。
すぐに太さを測定して、ラインスプライスを注文します。
ここも曲がりのところなのでラインスプライスは使えないので、直線部を切断し溶接修理です。
腐食してました。
溶接して塞ぎます。
溶接部はそのままでもいいのですが、一応、削って成形します。
そして、ラインスプライスで繋ぎ合わせて、真空引きし、ガスを入れて、漏れがないのを確認して終了です。
リヤエアコンへの配管からのガス漏れで、修理代が高くて修理をあきらめた方や、車を乗り換えた方は沢山見てきましたが、これがあれば、修理費用抑えられますね。
パイプ交換大変だけど、新品のパイプを取り寄せて、切断して漏れてるところだけ新品に交換とか、リヤエアコンへの配管を遮断してフロントエアコンだけでも使えるようにするとか、アルミ溶接がネックになってる業者さんやプライベートでも修理できるとか、色々と選択肢が増えますよね。
TIG溶接機があって、アルミ溶接できても、車載状態のパイプをちゃんとした角度や位置でガス漏れしないように溶接するのはほぼ無理なので、このラインスプライスはこれからも重宝しますね。
いつも純正部品を注文してる部品商へ扱いありますか?って調べてもらったら、札幌にも主要サイズ在庫してる問屋さんあるようでした。