2017年10月1日日曜日

アルファード タイミングベルト交換

初期型のアルファード、MNH15W、エンジンはV6で3000ccの1MZのタイミングベルト交換です。
1MZエンジン搭載のエスティマやハリアーもほぼ手順同じです。





まず、エンジン上部についてるトルクロッドを外します。
オルタネーターの取り付けのボルトを緩め、テンショナーボルトを緩めてベルトを外して、クランクプーリーのボルトを外します。




北国を走行してる車は錆の影響でプーラー使わないとクランクプーリー外れない場合が多いですが、今回は手で引っ張って抜けました。
なんて楽なんでしょう。毎回こんなにすぐ抜けてくれればいいのにって思ってしまいました。





下側のカバーを外してから、上側のカバーを外します。
上側のカバーはパワステのホースが邪魔しますが、少し強引に引っ張って外します。



トルクロッドのブラケットになってるセンターのカバーを取り外すのですが、ボルト2本とナット2個なんですが、ボディとぶつかって抜けてこないので、スタッドボルトを1本外します。
スタッドボルトの先端がオスのトルクスになってるので、E型トルクスソケットと言われるソケットを使用して緩めますが、よくなめて外れなくなるので、注意して緩めますが、なめたので結局ダブルナットで外すはめになりました。
想定内でしたけど。




今回はウォーターポンプもカムシールも交換しないので合いマークを合わせますが、ウォーターポンプやカムシールを交換する場合は、合いマーク合わせる前にカムのスプロケットのボルトを緩めておくことを推奨します。
クランクがフロントカバーのTOYOTAの刻印の下のぽこっとしてるところとスプロケット外周の丸印、カムがスプロケットのマークとバックプレートのマークで合わせます。



パワステポンプのステーをレバーで少しあおって、ドライブシャフト上のブラケットに乗せてギリギリまで下に下げると、オートテンショナー外しやすいです。
そして、オートテンショナーを外して、ベルトを取り外します。






テンショナーベアリングとアイドラベアリングを交換して、タイミングベルトを取り付けます。
ベルトにマークが印刷されてるので、ベルトのマークとスプロケットのマークを合わせるといいので、楽ですね。
数年前はベルトにマークが印刷されてないメーカーもありましたが、最近は見かけませんね。
ベルトにマークがないと、ジョーカーひいた気分でした(笑)





かけたベルトがずれないように、事務用のクリップで挟みながらベルトをかけていきます。



クランクのスプロケットは、スプロケット内側の丸印とベルトのマークを合わせます。

クランク、カムともに合ってるのを確認したら、オートテンショナーを取り付けて、ピンを抜きます。



クランクシャフトを時計回りに2回転させて合いマークが合ってるのを確認したら、分解した逆の手順で組み付けて終了です。

ウォーターポンプやカムシールの交換がなければ、慣れれば1時間半から2時間ほどで終了できます。


2017年9月30日土曜日

モコ 排気漏れ修理

ニッサンのモコが音がうるさいと入庫。
スズキのMRワゴンのニッサン版ですね。
定番すぎる排気漏れです。
排気漏れ箇所もド定番でした。



フロントパイプのサブタイコというか膨張管のパイプのつなぎ合わせの部分です。
スズキの軽自動車は大体ここから排気漏れします。
触媒がフロントパイプではなくエキマニのすぐ下についてるタイプなので、部品代はびっくりするほど高くはないですが、なんとか安く直せないかとのことだったので、中古の部品を使用してもすぐに排気漏れすることがあるので、溶接でがっちり修理します。

一般的な修理工場での修理は溶接で盛って修理や、フェンダーなどのボディーの外板の薄くて比較的加工しやすい鉄板を当てて溶接することが多いと思います。
その修理方法だと、溶接のクォリティや使用状況によって変わりますが耐久性に難ありになることが多いんですよね。
車検で排気漏れ修理したのに次の車検の時期が来る前にまた同じ場所から排気漏れしたとかよくある話です。

今回もある程度耐久性を持たせるために、マフラー製作用の部材を使用します。
1.5mm厚のステンレスパイプを使います。


70Φのストレートパイプを長さと幅をざっくり合わせて切りおとし、42.7Φと50.8Φのパイプをプレスを使って広げて、切り刻んで当て板を作ります。
きっちり合わせるわけじゃなくて目見当というか適当です(笑)




こんな感じに当てて溶接します。



ちゃんと母材を溶かし込んで尚且つビート幅や高さを一定に溶接しようと思うと半自動溶接はホント難しいですね。
半自動溶接は簡単って言ってる自動車整備士は多いですけど、そういう人の溶接のクォリティ高いことは少ないです。
ホントにスゴイきれいな溶接をするか、排気漏れ溶接修理後に排気漏れ止まらなくてマフラーパテでごまかしたりする感じかどっちかですね(笑)

純正のフロントパイプはスチール製、修理箇所はステンレス。
純正よりも錆に対しては耐久性あるかもしれません。

当て板も溶接機のワイヤーもステンレスなのですが、念のために耐熱塗料を塗って終了です。

マフラーの溶接修理を依頼するときは、修理箇所にマフラーパテを使用しないで修理してくださいと依頼してみるといいと思います。

錆の状況や予算によって使うこともないわけじゃないですが、ちゃんと溶接できると溶接で排気漏れが止まるので、マフラーパテを使いたいときにと固まってて使えないことが多いんですよね(笑)

2017年9月11日月曜日

オデッセイ ハブボルト交換

ホンダ車って今も昔もハブボルトが車載上で抜けない車が多いですよね。
ナックルとハブが近すぎるというか、ハブボルト抜く用の逃げを作ってないというか・・・。

基本はナックルを外し、ハブを抜いて、ハブボルト交換です。

車載のままハブにスライディングハンマーをかけて、少し引っ張り出してハブボルトが抜けるスペースを作りボルトを打ちかえ、ハブのセンターナットを締めることで強引にハブを挿入して、ハブ抜かなくてもハブボルトの交換ができると言い張る荒っぽいメカニックもかなりの数存在することも事実です。
そんな交換しては、ハブベアリングに不具合が出たり寿命が縮むと考えます。

なので、一部を除きホンダ車のハブベアリング交換は基本ハブベアリング交換が同時作業となります。
(リヤドラムの車やインナーシューのサイドブレーキのリヤはほとんど車載のまま交換できます)

今回はRB系のオデッセイのフロントなので、問答無用でナックルを外します。

キャリパー、ローター、ABSセンサーのカプラーを外します。
ABSセンサーは北国を走行してる車のほとんどが錆でナックルから抜くのはセンサーを破壊するつもりで挑まないといけないので、今回もボルトを外して抜けるなら抜いてみようと思いましたが少し力をかけてもピクリとも動かなかったので、危険な賭けはせずに、エンジンルーム側でカプラーを抜きます。
助手席側だとエアクリーナーボックスを外す必要があります。
ハブのロックナット、タイロッドエンド・アッパーアーム・ロアアームの3か所のボールジョイントをプーラーを使用したり横からハンマーで叩いたりして外せば、あっさり外れます。

たまにホンダ車は、ハブとドライブシャフトのスプラインで固着してて抜けないことありますよね。
ジョーカー引いた気分になります。
ドライブシャフトごとナックルを車から外して、プレスで一晩力を加えてもビクともしないので、そうなったら、そのまま車に戻すか、ナックルとドライブシャフトを交換するしかないんですよね。
この車は数か月前にドライブシャフトを脱着した実績があるので心配無用でした。


やはりハブボルトが抜けるスペースはないですね。
そのまま抜くとナックルにぶつかります。


ハブを抜きます。
この時に、ベアリングのインナーレースがハブに残ったまま抜けちゃいます。
ハブベアリングを交換しない場合、このまま圧入する場合もないわけじゃないですが、異音やガタの原因になるので、せっかくバラしたってことで、ベアリングは交換を勧めております。


プーラーの爪がベアリングのインナーレースに引っかからないので、サンダーでハブに切れ目を入れて、マイナスドライバーとハンマーでカーンと叩いて外します。
ハブをサンダーで傷つけないように気をつけて・・・。



スナップリングを外し、プレスを使いナックルからハブベアリングを抜いて、バラバラになってちょうど折り返し地点。



車載状態でハブボルトを交換するときはナットを使い締めこむことで圧入することが多いですが、締めむことでのボルトのネジ山へのダメージや圧入不足の可能性などを考えると、プレスで圧入した方が安心ですよね。


そして、ハブベアリング。
ABSのセンサー用のリングもかねて、シールが磁化されてます。


こうやって確認すると間違いないですね。
何も考えずに間違えて、完成後にABSの警告灯がつくことがたまにあったりします(笑)



よく見ると親切にパッケージに書いてありますね。
つい数か月前に間違えたホンダ純正は何も記載がなかったような気がしました。
見逃しただけかもしれませんが。
間違わないようにセンサー側だけにキャップしてあるメーカーもありました。



向きを間違わないように何度も確認して、圧入してスナップリングで固定。


ハブボルトを入れ替えたハブをハブベアリングに圧入して、ナックルを元に戻せば終了です。

念のため、少し試運転してABSの警告灯が点灯しないことを確認します(笑)



ホンダ車のブレーキローター、ハブにビスで固定されてるのですが、そのビスを外すときに、ドライバーの先端が折れました(笑)
そして、このサイズのドライバー、探したけどこの1本しかなくて、なんで?って思いながら、あまり使わないショックドライバーを引っ張り出してきてビスは外しました。
そして、なぜこのサイズのドライバーが他に持ってないのか思い出しました。
数年前、JA11のジムニーのドア交換をするのに、手持ちのこのサイズのドライバー全部折れたのにビス緩まなくて、たまたま来た工具屋さんからこれを買ったんだったってことを。

普通に使用してて折れたのは保証してくれるメーカーなのですが、数年前にちゃんと対応してくれなかったりとか色々あったので(今はちゃんとしてるようです)、使用期間を考えると元は取ってるので、同じような保証がある他社のものを購入しました。

2017年8月18日金曜日

エアコンガス漏れ修理

夏になると、増えてくるのがエアコンの修理。
色々ありますが、多いのはガス漏れ修理ですよね。
漏れが微量で一度ガスを補充すればシーズン乗り切れるとか、しばらく涼しいからと、修理せずに北海道の短い夏の期間に何度かのガス補充で済ませる方も多いですね。
長く乗るつもりの車じゃなければ、賛否はあるかと思いますが、修理するよりガス補充を繰り返した方が安かったりしますからね。

今回はしばらく涼しいとかそういうレベルではなく、ガスを入れたら入れたそばからシューっと音を立てて抜けます。
少しガスを入れて、抜けてる場所を確認します。
リヤエアコンの配管のリヤのタイヤハウス付近から。
パイプのジョイントを確認して、どこから外れるか確認すると、エンジンルームからリヤのタイヤハウスの後ろ側まで1本もの。

見ただけで知恵の輪状態ですんなり取り外せない予感。

そして、新品のパイプは1本10万円オーバー。

外して溶接するにしても多分イライラして途中を切り落としたくなるのは間違いない(笑)

そんな時に活躍するのが、ラインスプライス。

http://www.fushiman-trd.co.jp/products/pdf/line-splice.pdf

漏れてるところを切断して、これを使用してパイプを繋ぎ合わせれば修理完了。
エアコンのパイプ修理の概念が変わります!

ただ、使用条件が直線部分が51mm以上。
今回漏れてるところは、ちょうど曲がってるので使えません。
なので、直線部で切り落とし、溶接修理します。




腐食で穴が開いてます。
キレイにして溶接の準備します。
アルミの溶接は、溶接する周辺の油分や不純物をどれだけ落とせるかで結果が変わります。
パイプ内部に付着したオイルもブレーキクリーナーなどをこれでもかってくらい使って落とします。


溶接修理したところの写真撮り忘れたので、車に取り付けてから(笑)


切断したパイプをラインスプライスを使用して繋ぎ合わせます。
エアコンの高圧の圧力をこんなんで受け止められるのかよ?って不安になります(笑)

そして、真空引きをしても、真空にならないので、嫌な予感がし、試しにガスを少し入れてみました。

高圧パイプが漏れてたところのすぐ隣の低圧のパイプからも漏れてました。
すぐに太さを測定して、ラインスプライスを注文します。

ここも曲がりのところなのでラインスプライスは使えないので、直線部を切断し溶接修理です。



腐食してました。



溶接して塞ぎます。



溶接部はそのままでもいいのですが、一応、削って成形します。

そして、ラインスプライスで繋ぎ合わせて、真空引きし、ガスを入れて、漏れがないのを確認して終了です。

リヤエアコンへの配管からのガス漏れで、修理代が高くて修理をあきらめた方や、車を乗り換えた方は沢山見てきましたが、これがあれば、修理費用抑えられますね。

パイプ交換大変だけど、新品のパイプを取り寄せて、切断して漏れてるところだけ新品に交換とか、リヤエアコンへの配管を遮断してフロントエアコンだけでも使えるようにするとか、アルミ溶接がネックになってる業者さんやプライベートでも修理できるとか、色々と選択肢が増えますよね。

TIG溶接機があって、アルミ溶接できても、車載状態のパイプをちゃんとした角度や位置でガス漏れしないように溶接するのはほぼ無理なので、このラインスプライスはこれからも重宝しますね。




いつも純正部品を注文してる部品商へ扱いありますか?って調べてもらったら、札幌にも主要サイズ在庫してる問屋さんあるようでした。

2017年7月12日水曜日

BMW 純正ナビ地デジ化

BMWの純正ナビの地デジ化をしました。
3シリーズ、E90の後期です。
ナビはCICと言われてるものです。

AVインターフェイスを使い、パイオニアの地デジチューナーを使用します。
安価なチューナーもたくさん出回ってますが、電波が弱い場所での受信感度、映像安定性、ワンセグとの切り替わりなどは大手メーカーが有利な気がします。
同条件で比べたわけではないので実際はわかりませんが、仕事柄色々な車を乗るので、テレビ付きの車に乗った時の感想的なイメージです。
あっ、ここでワンセグになるんだ?!とかそういうこと感じること多いです。
アンテナの取り付けなど色々な条件はあるかと思いますけど・・・。





ついでにレーダー探知機の取り付けも依頼されました。


トルクスのビス2本とカプラー2つ外して、モニターを外します。


ドリンクホルダーを外してから、グローブボックスを外します。

純正だと思ってたバックカメラが後付けでAVインターフェイスがついてました。


これを利用して地デジ化もできたのですが、地デジチューナーをCICのコントローラーでコントロールするのに、これからつけるチューナーが対応してるかもわからないので、取り外します。

映像はインタフェイス経由なのですが、音声は純正のAUX経由なので、センターコンソールの中のAUX端子を使います。
そのままだと、端子を変換して入力すると、配線が見えてしまうので、今回はAUXをデュアル化します。



コンソールの後ろのエアコン噴き出し口を外して、隙間から手を入れて、裏から押し上げると傷つけずに外せます。


配線通しを通して、音声用のピンコードを通します。
裏のスペースが狭いので、外したエアコン噴き出し口から手を入れて。RCAケーブルを誘導しないと、通せないです。

次は地デジチューナーのリモコンの受光部を見えないところに取り付けます。
いかにも後付けです的なリモコン受光部はかっこ悪いですからね


モニター上のちょうどいいところに通気口があるので、そこを利用して隠します。

フロントガラスにフィルムアンテナを貼り付け、アンテナ線をピラーパネルの内側通します。
ピラーパネルは、AIRBAGと書かれてるキャップを外すとビスが隠れてます。


見えないとこに隠す前に配線全部接続して動作を確認します。

確認OKだったので、配線やチューナーを隠します。
E90系のBMWの助手席側ダッシュボード裏はスペースがなくて隠すの大変です。

AVインターフェイスは、CDユニットの横に、ここに入れてくださいっていうスペースがあります。
押し込むだけでも大丈夫ですが、走行時の路面の凸凹や振動で異音が出ないようにタイラップを使って周りにぶつからないようにします。

チューナーは小さいサイズのものだと、ヒーターモーター横のスペースに押し込めるのですが、パイオニアの今回使用したものは入りません。

なので、カーペットをめくって、裏の発泡スチロールをチューナーのスペース分削り取って収納しました。



収納場所の写真はありませんが、ヒューズボックスの下のあたりです。隠したアンテナ線が微妙に見えてます。

グローブボックスなど外した部品を元に戻して、AVインターフェイスの設定でバックカメラや地デジチューナーのメーカーの設定をして終了です。

地デジチューナーのリモコンを使い、チャンネルスキャンをしたら、あとはCICのコントローラーでチャンネル変えれるので、地デジチューナーのリモコンの出番は少ないです。

地図データも更新しました。
DVD3枚を読み込ませます。





時間かかります。
すんなりいっても1時間半から2時間ほどでしょうか。
今回は失敗ばかりで1日作業でした。
ガソリンなくなって給油したくらいです(笑)
40%超えると、今までの何だったの?ってくらいのペースで進捗していきます








無事2017年の地図になりました。

次は、走行中ナビを操作できるようにと、走行中DVD視聴できるようにするためのコーディングです。
OBD2にパソコンを接続して通信して設定を変更します。
パラメーター追加のコーディングです。





どなたかコーディング用のソフトウェアを日本語化して欲しいです(笑)